「咲良、右斜め前。気づかれないように見て」
鋭い目つきをした凪くんに、小さな声で言われた命令通りに食べ物を見るふりをして右斜め前を見る。
そこには、数人の男の人たち。
ピンクの髪の人や、金髪の人が4人くらいいて、大きな声をあげてゲラゲラ笑っている。
雰囲気からガラの悪い人たちだというのが分かった。
あの人たちがどうかしたのかな。
「……あいつら、この市内でまあまあ強い族の幹部。咲良が朝光の''お気に入り''っていう情報も流れてるかもしれないから気をつけて」
「っ、うん、分かった」
やっぱり凪くんも闇の世界で生きる人なんだなぁ、と実感する。
だって今の鋭い目つきが、たまに見る朝光くんの表情にそっくりなんだもん。
「……あのね、ちなみになんだけどあの人たちと戦ったら、凪くんたちは負けちゃうの?」



