最強総長は虐げられた姫が可愛くて仕方ないらしい。



すこし暖かくなってマフラー越しに空気を吸うと完成したときにかけた、芳香剤のいい匂いがした。

リラックス効果がある匂いだったからか、また涙が出てきてしまう。


「っう、」

1度泣くと止まらない。


声を出すと迷惑だと思って声を押し殺して泣く。


どうしてこうなっちゃったんだろう。麗華に奪われることなんか分かりきってたはずなのに。

私は幸せになりたかった。誰かに愛してほしかった。


マフラーに詰めた思いも届くことなく、全部どこかへ行ってしまった。

きっと私は幸せになれない人間。
愛してもらえない人間。


そうやって決められた枠組みの中にいるんだろう。

麗華はいいな。