最強総長は虐げられた姫が可愛くて仕方ないらしい。



「れ、麗華?なにしてるんだ?」


「ひ、弘樹っ!」


━━━━弘樹くんが来た。


「麗華がいきなり出ていったから心配して……。って、咲良けがしてるじゃん。
大丈夫!?」


「あ……、えっと、」


「違うの弘樹っ!お姉ちゃんが勝手に転んだのに麗華のせいにしてきたのっ!それに弘樹の悪口を言うものだから、麗華怒れちゃって……!」


さっきまでとは反転して涙目で訴えかける麗華。ね?お姉ちゃん?と問いかけてる麗華の姿は私には恐怖の対象でしかなくて。


うなずくしか、なかった。


「咲良、俺のしたことは本当にいけないことだと思う。でも、麗華に当たるのだけはやめてくれ!俺の悪口を言ってもいいからっ!」

「そんな、ダメだよ弘樹っ!」