希望なんか持ってはいけなかったのに。
バカ、だったなぁ。
おかしいな。涙は止まらないのに口元にはなぜか笑いすら起きてしまってる。
「なに笑ってんのよ気持ち悪い。てゆーか、このマフラーなに?弘樹にあげようとしてたの?趣味わっるー」
私が殴られても手放さずに腕の中にあるマフラーを見てまた冷笑する麗華。
そのマフラーにまで手をのばそうとしてきたから、
「や、やめてっ!これは、お願いします。やめてください……」
ななとゃんと一生懸命作ったものなのに、私の思いが沢山詰まったものなのに、
これだけは奪われたくないっ……!
「はぁ?まだ歯向かう気……」
マフラーへ伸びてくる麗華の手を見ながらこれだけは離さないと腕にギュッと力を入れたとき、



