俺にとっては大したことないご飯を見てすごく美味しそうに食べたり。
今まではべったりしてくる女が多かったのに、むしろ俺に遠慮したり。
全てが新しい女で、もっと咲良のことを知りたいと思った。
でもこの感情をなんていうのか、俺は気づいてなかった。多分、正確には気づけなかった。
今まで人のことなんか好きになったことがないから。
凪とか俐木みたいに『仲間』はいても、それは咲良に対する感情とどこか違う。
そんなことを感じながら、親から呼び出しがかかって、某有名企業との懇親会に参加した。
「いやぁ、朝光くんは本当にできた子供で羨ましいですよ。なあ、莉亜(りあ)」
「う、うん……」
「まあこの子ったら照れちゃって!でも本当に端正なお顔をしてらっしゃいますね……!」
「お褒めに預かり恐縮です。莉亜さんこそ、すごく素敵な方ですよ」
……帰りてぇ。



