「う、っ、……うう、」
泣きながらうなされている咲良を見て、なぜか俺の心臓もきゅう、と収縮した。
でも、俺は今まで人のことを慰めるなんてしたことがないから、どうすればいいのか分からなくて。
凪の家で読んだ、なんかの漫画に乗っていたように咲良の左手をそっと握った。
手のひらにじんわりと伝わるあたたかい体温。
人の体温はこんなにも暖かいってことを、今初めて知った気がした。
「ふ、う……」
次第に呼吸も落ち着いてきて、ついに安らかな眠りに変わった。
女なんかどうでもよかったはずなのに、咲良の寝顔を見てなぜかほっとする。
気づいたら俺も眠りに落ちていて、咲良の声で目が覚めた。
そのあとの咲良は今まで見たことのないタイプの女で。



