あの人たちは、俺に『お前のやることには何も言わないが、俺たちとの挨拶など次期後継者としての役割は勤めろ』ということと、勉強は難関大学に受かるようにすること、という2つの制限を設けた。
別にそのくらいなら全然いい。
勉強だって必要がないからやっていなかっただけで、教科書を読むだけである程度解ける勉強なんか、遊びにもならない。
次期後継者としての仕事はめんどーだけど、兄みたいに縛られて逃げ出すくらいならばマシだと思った。
3年間、だけだけど俺は今の場所を手離したくなかった。
そんなこんなで、黒羽の名義だった一軒家を俺がもらって、井口とほか数名の使用人をつけて。
以前となんら変わらない毎日を過ごしていたとき。
━━━━━咲良と出会った。



