他のところは面倒くさがられて終わりだろうし、もし契約出来たとしてもお金が払えない。
……家に、帰るしかないのかな。
家、と言っても私の存在なんか良いときで空気だった家と呼んでいいのかも分からない場所だ。
思い出すだけで気分が悪くなるし、はっきり言って、死んでも行きたくない。
とりあえず、本当に申し訳ないけどななちゃんの家に泊めてもらおうかな……。
中学生のときも本当に辛かった時はよく泊めさせてもらっていた。ななちゃんのお母さんとは私も仲が良くて、家族のような関係でいる。
急いでスマホを出してななちゃんに連絡してみる。
『ななちゃん、突然なんだけど今日空いてるかな?』
『ごめーん、お母さんが熱出ちゃって……。
なんかあった?』



