ICチップって、絶対高価だよね。それを使用人の人も持っているなんて、朝光くんの実家なにものなんだろう。
こんなに広い家に朝光くんが住んでいるんだから、お金持ちなことは間違いない、けど。
……家族構成も含めて本当に、謎だらけの人だなぁ。
「では、我々はこれで」
ペコッと丁寧に挨拶をされたので軽く会釈をして静かに去っていった車を見送る。
見えなくなってからおそるおそるドアに手をかけて開けてみた。
ずっしりと手に伝わるひんやりとした取っ手。金属製の黒いドアだからかやけに重たく感じる。
人に広まさない方がいい。という朝光くんの言葉を思い出して、玄関にすばやく入って靴を脱いだ。
「あの、朝光くん、いますか……」



