「嘘つくんじゃないよ!妹さんから聞いてんだからねっ!あんたがずっと暴力ふるったり命令してきたりするって言ってたんだから!そんなことする子じゃないと思ってたのに……。これ以上困らせるのはやめてあげな!」
鋭い罵声を一通り浴びせたあと大きな音をたててドアを閉めた管理人さん。
そんな、嘘でしょ……。
暴力、奮ったって……。そんなこと麗華にしていないはず。だって私は高校に入ってからほとんどすぐこのアパートに来たんだし。
このアパートは私を可愛がってくれていた祖父母が残してくれていたもの。
親の愛は全て麗華に注がれていたから祖父母だけが救いだった。
祖父は息を引き取る直前、私にこのアパートに住んで逃げなさい。ということを伝えてくれた。



