「す、すみません……」
「いえ、お構いなく」
能面をつらぬいたロボットみたいなその人。
顔をよく見れば、わたしの荷物を送ってくれた人と、朝ここまで送ってきてくれた女のメガネの人だった。
「鈴木咲良さまですね。朝光さまよりお迎えのご命令が出ておりましたので、ご乗車ください」
「あ、え、ありがとうございます……」
手で刺された方向を見ると朝と同じ黒塗りの高級車。
でもよく見ると、窓のふちやドアの取っ手にさっき見た''黒羽家の家紋''があった。
うやうやしくドアを開けてわたしを中に促してくれる使用人さんの手袋にもそれはあって。
すごく豪華で、煌びやかで、素敵なデザインだなぁ。



