朝光くんの瞳と同じ漆黒に、金で縁取られた凛々しい顔つきの鳥が描かれている。
周りにはシンプルなデザインの桜が華やかさを出していて、見とれてしまうくらい綺麗な家紋。
そっと手を滑らせてみると、指が溶けるんじゃないかってくらいさらさらで、すごくいい素材だということが分かった。
こういうのって、普通は龍のイメージが多いけど、鳥なんだ……。
だから''黒羽''っていうお名前なのかな。
ぼーっとしながら歩いて門までついてから我に返る。
そ、そういえば私、どうやって帰ればいいんだろう。
今日の朝はメガネをかけた女の人の高級車に乗せていってもらったけど……。
「失礼ですが、」
「わぁっ、!?」
隣にぬっと人が現れて変な声が出てしまった。



