「す、すいませんっ!私の部屋のことなんですけど……」
チャイムを鳴らすとドアから管理人さんが出てきてくれて、挨拶もなしに訴える。
いつもは会うとお菓子とかをくれる優しい管理人さん。なにかの間違いであってほしい。
「ああ、だいぶ前から契約解除したかたっんだろう?昨日妹さんに聞いたよ。命令してきたって嘆いてたよ。わざわざ面倒なことをやってくれるなんて優しい妹さんだね。もうちょっと感謝したらどうなんだい」
契約、解除……?
そんなこと、頼んだどころか考えたこともない。なんの話か全く分からない。
「そ、そんな……。今からでも私名義に戻せないんですか?なにかの間違いですっ」



