しまった、と冷や汗が頬をつたったときにはもう遅い。
麗華と、弘樹くんと目が合ってしまった。
「あっはは、おねえちゃんじゃん!こんなところで何してるの〜?」
「……もうそろそろ帰ろうかなって」
嘘は、ついてない。
帰ろうとしたけど麗華たちがいたから遠回りしようと思ったただけ。
「へぇ〜、そう。あとさっ、ジャージお姉ちゃんの靴箱に返しといたから」
「うん、分かった」
弘樹くんが隣にいるからか、暴言を吐いてこない麗華にほっとする。
隣の弘樹くんも目を伏せて気まずそうにしていて、目を一切合わせてこようとしない。
べつに、今なにを言われても傷つくだけだと思うからいいけど。
それより、雑巾片付けないと……。



