おばけなワタシとキラキラのきみ

「アユちゃん……?」

家の前に、満面の笑みのアユちゃん。

「おかえり、空」
「なんで? 今日約束してた?」

「してないけど、うれしくって会いにきちゃったの」
アユちゃんの笑顔にイヤな予感しかない。

「どうして教えてくれなかったの? 小説書いてるって」
「え……」

「空のママがわたしのママに教えてくれたんだって。空が小説で賞をとって、小説家デビューするんだって」
知られたくない人に真っ先にしられてしまった。

昨日、あのコンテストでわたしの作品が大賞を受賞したというメールがとどいた。
サイトでの発表は三日後の九月一日。

受賞作は書籍化予定ということで、中学生のわたしの場合、保護者にも許可をとらなければいけないと言われ、お母さんに伝えた。
まだ誰にも言わないでって言ったのに。
わたしのお母さんは、アユちゃんのお母さんを信頼してるから、子どものころから何でも相談してしまう。

「ねえ、お祝いしたいから空の部屋で話そ?」

アユちゃんの影のかかった笑顔にゾッとする。
だけど……やっぱりことわれない。