「朝よ江架。……あら?頑張るんじゃなかったの?」


「……ちょっと……厳しいかもしれない…」


「もう、なにを言ってるの。シャキッとなさい!」


「ううっ」



さっそく翌朝、怖じ気づいた。

冷静に考えてみるとこれはとてつもなく一大事なんじゃないかと、昨夜改めて考えちゃって。


だってSクラスの人だよ…?


そのなかでも生徒たちに一目置かれる、オーラがケタ違いのひと。

男子にも女子にも人気、みんなの憧れ───ルス先輩。


が、こんな雑魚中の雑魚を相棒(パートナー)に、だなんて。



「あっ、来た来た!ねえ来たよ、あの子でしょう?」


「うわっ、相変わらず優等生ぶっちゃって」



ぶってない、ぶってないよ。

丸メガネだけでそんなイメージ持たないでほしい。

偏見だ、完全なる偏見。