「聞いて聞いて!!さっきね、ハオさんにハンカチ拾ってもらっちゃった…!」


「ええ~!いいなあ~!あっ、でもあたしだって昨日、アレフくんとすれ違ったし!」


「ってことは私がルス先輩と何かあればコンプリート!?」


「あははっ、確かに!でもルス先輩だけはムリよ、次元が違うもの」



もっと小さくなった。

昨日よりも今日の私のほうが小さいと、そこは自信を持って断言できる。


どうして君はこんなに分厚いのって、ただ唯一変化のない魔法書には文句を垂れたくなったとしても。



あいつなんで退学してないの───?



教室に入ってまず感じ取った私はもしかすると、そういう洞察力だったりの能力が隠れているのかもしれない。



「テラくん、いる?」


「えっ…、お、俺……ですけど、」


「初めまして、Bクラスのシイナです。あなたの治癒魔法は純度が高いから、私と相性がいいと思うの。よかったらペア組まない?」


「ま、マジですか…!?ぜひっ、ぜひよろしくお願いします…!!」