それから、二番も歌いきって、花宮くんの演奏が終わると――。

 割れんばかりの拍手喝采(かっさい)が、雨のようにふってきた。

 わたしの歌声、パパとママにとどいたよね。

 花宮くんも、ギターの音色を、お母さんにとどけたはず。


「芽衣! やったな!」


 すぐそばに、わたしの素敵なひと――花宮くんの笑顔があった。



 おわり