「俺たちは、いかないと……でしょ?」
「……な、んでよ。私は、ただ…………黒瀬くんが、黒瀬くんの事がぁ~……っ」
「……うん」
顔を真っ赤にして泣き始めた恭子ちゃんの背中を、花崎くんがそっと押す。そして先生につれられ、教室を後にした。
女子グループは「誰が良い子に待つかよ」と言って、教室から逃げようとした。
だけど廊下には、すぐに副担任が待ち構えていて……
「あなた達はこっちです。一人ずつ話を聞きますからね」
と、怒らせると怖いことで有名な先生に連れられ、グループ全員、教室を後にした。
残ったのは、私と黒瀬くん。
そしてクラスの皆。
しーんと静まり返った教室で、一番初めに声を出したのは――
「暮石」
黒瀬くんだった。
「く、ろせ……くん……っ」
まだズビズビ泣く私の元へ来て、黒瀬くんは指で私の涙をキュッと拭いた。
「……ふはっ、全然ふけねー」
「黒瀬くん……ありがとう。自分がワルモノになってまで……」
すると黒瀬くんは「あー」と、腕を組んだ。
そして、とんでもない事を口にする。



