ウソの魔法に、君とかかる (短)


すると、花崎くんは伏せていた顔をだんだんと起こし……手が白くなるくらい拳を握った。

そして、ゆっくり立ち上がり……私と恭子ちゃんを見た。



「俺は昨日、日比谷さんたちが怖くて……暮石さんを見捨てて、逃げました。

そしてさっきも、日比谷さんたちに脅されて……暮石さんにウソの告白をした……」

「ちょ、何いってんのよ!」



急いで止めに入った恭子ちゃんだけど、花崎くんの言葉は、ちゃんとみんなに届いていた。



「え……じゃあ本当に脅していたのは、黒瀬くんじゃなくて恭子ちゃん?」

「日比谷さん”たち”ってことは……まさか、あのグループも?」



恭子ちゃんと、こわい女子グループは「うっ」と言って、クラスの端に、固まって移動する。

だけど花崎くんが、逃がさなかった。