「今日、俺と一緒に帰ろう?」

「ッ!」

「一緒に帰りたい」

「……~っ」



こんなみじめな、不格好な私と一緒に帰りたいなんて……。そんな優しさ、またウソかもしれない。

だけど、その「ウソかもしれない」優しさに、今の私はすがることしかできなくて。



「……うんっ」



泣きながら、目をギュッと閉じながら。

黒瀬くんの言葉に、頷いたのだった。