𓆸 𓆸 ──『指輪を受け取りに行ってたんです、その日の夜、あなたに渡すつもりで……っ』 龍くんのセリフがずっと頭から離れない。 私なんかがいなくなっても、歴くんは平気だと思っていた。 だから、黒菊家に戻ったあと会いに行く勇気がなかった。 でも、もし指輪の話が本当だとしたら。 歴くんも、私と一緒にいたいって思ってくれてたの……?