「お、美紅!お疲れ。どうだった?」
伊織を案内したあと、美紅は兄のバーに立ち寄った。
営業時間にはまだ少し早く、兄はカウンターで開店前の準備をしている。
「うん。ひと通り説明して、無事にお別れしました」
「なんだ?無事にお別れって。それにお前、その格好で会ったのか?」
「そうだけど、それが何か?」
「あらま、なんて色気のない」
ブラックのパンツスーツ姿の美紅を見て、紘が肩をすくめてみせる。
「あんなにイケメンで爽やかな御曹司なのに、もったいない。そう言えばお前達、お見合いしたんだって?」
「違うわよ。父さんが勝手に仕組んだの」
「じゃあ、別に結婚の話にはなってないのか?今日も?」
「もちろん。それに今日は、兄さんに頼まれたからお会いしただけよ?」
「うわー、つまらんな。期待して損した」
「なあに?それ」
カウンターチェアに座ってコーヒーを飲みながら話をしていると、入り口のドアが開く音がした。
伊織を案内したあと、美紅は兄のバーに立ち寄った。
営業時間にはまだ少し早く、兄はカウンターで開店前の準備をしている。
「うん。ひと通り説明して、無事にお別れしました」
「なんだ?無事にお別れって。それにお前、その格好で会ったのか?」
「そうだけど、それが何か?」
「あらま、なんて色気のない」
ブラックのパンツスーツ姿の美紅を見て、紘が肩をすくめてみせる。
「あんなにイケメンで爽やかな御曹司なのに、もったいない。そう言えばお前達、お見合いしたんだって?」
「違うわよ。父さんが勝手に仕組んだの」
「じゃあ、別に結婚の話にはなってないのか?今日も?」
「もちろん。それに今日は、兄さんに頼まれたからお会いしただけよ?」
「うわー、つまらんな。期待して損した」
「なあに?それ」
カウンターチェアに座ってコーヒーを飲みながら話をしていると、入り口のドアが開く音がした。