真珠の首飾り、あるいは女王の薔薇

「メルバーン卿」

「何かな、ジュディス文官」

「先ほどの、言い訳をさせてほしいという始まり、真摯でわたしは好きでした」


ヘイゼルが丸くなる。


「ですから、どうぞそのまま。わたしは、あなたの言葉で聞きたいです」

「そうか。……きみは優しいな」


きれいなひとは、笑うとなおさらきれいになる。


くつくつ喉を鳴らすのに合わせて、こちらも微笑んでおく。


「では、改めて言い訳をするが」

「はい」

「正直に言おう。私はきみが気になっていた」

「……はい?」


今度はこちらの目が丸くなる番だった。


「お、お待ちください」

「言い訳をさせてくれるんだろう。待たない」


待って待って待って。全然聞いてない。聞いてない、このひと。


言い訳をするんでしょう!? 当然、わたしの性別につけ込んだ囲い込みでないという、能力を買ってくれただけだという話をされると思っていたんだけれど!?