真珠の首飾り、あるいは女王の薔薇

ずらりと並んだお客さまに、立って礼をし、陛下の後ろでにこにこと微笑み、ときおり話しかけられたら返事をする。礼をして座る。


それを数えきれないほど繰り返し、あらかじめ決まっていた高位の方とのご挨拶が終わると、陛下のお許しを得て、後ろの席から解放された。

高位の方だけに絞ったというのに百人を超えていて、身体中が痛いったらないわ。


宴自体は朝まで続くので、どこかで区切りをつける必要がある。

陛下も途中で抜けるし、用事が終わったら帰宅してもよいし、途中だけ参加したり最後だけ参加したりしてもよい。


何時間も立ったり座ったりしたものだから、足も痛ければ顔も痛い。


陛下は手慣れた微笑みで、今後も続く挨拶の列を見ても全くもって平気そうである。日付が変わるまでは挨拶を受ける予定だったはず。すごいわ。


ゆるゆると控えめに音楽を奏でている王立管弦楽団の団員が、いつのまにか交代していた。

そうよね、こう長く演奏しっぱなしでは、口も手も動かなくなってしまうわよね。


眩しい明かりは変わらないけれど、ひとり、またひとりと減っていく人波に伴って、ご馳走は数を減らし、飾られた生花が萎れ始めている。