鬼気迫る妹達の様子に、私は恐れ慄きながら、二人から聞いた話を妹達に伝える。
 恐ろしさのあまり、私の語り口はしどろもどろもいいところだったが、話を聞き出した妹二人は、何故か顔を赤らめて「さすがバーナード様……」「リシャール様……」と満足げにしていた。一体なんなのだ!

 まあいい、情報収集はこのぐらいにして、後は私なりの対策を練るのみだ。

 グッと拳に力を入れ、私は気合を入れるのだった。


「ああそういえば、二人の好みを伝えたら、バーナードもリシャールも驚いていたな」


 その後の失言により、私が烈火の如く怒る妹達から散々お説教を喰らったことは言うまでもあるまい。