その言葉に優莉奈は言葉を失った。
俺の部屋とか。

それはどういう意味だろう。
冗談で言っただけかもしれない。

そう思うのに意識してしまって一樹から視線を外してしまった。
同時に握りしめられた手にギュッと力が込められた。

こんなことをされたら嫌でも意識してしまうけれど、一樹はどういうつもりなんだろう。

「今から来ない?」
「え?」

突然の誘いに動きが止まってしまった。
頭の中が一瞬真っ白に染まる。
「俺の部屋。星がよく見えるよ」

それって……。
色々と質問したいことがあったけれど、ニッコリと微笑まれるとどれもどうでもいい質問のような気がした。

優莉奈はただ「行きます」と、答えたのだった。