初恋婚〜幼馴染のエリート同期と離れられなくなりました~

そう言って優莉奈は笑った。
20年以上会っていないなんて嘘みたいに緊張感がなくなっていく。

まるでずっと一緒にいたみたいな感覚だ。
「なになに? 先輩と谷川さんって知り合いだったんですかぁ?」

まぁまぁお酒が入ってきているマイちゃんが興味津々に質問してくる。
「小さい頃ご近所さんだったの」

「それで再開したってすごくないですかぁ? 運命ですよ、運命!」
マイちゃんはキャッキャとはしゃいでテーブルを両手で叩く。

マイちゃんはお酒好きだけど強くはないみたいだ。
優莉奈はすきを見てマイちゃんの手からビールの入ったグラスを取り上げると、水の入ったグラスと交換した。

それでも本人は気がついていない。
「優莉奈ちゃんが元気そうでよかった。引っ越しの日あれだけ泣いてたから、ずっと気になってたんだ」

「もう、やめてよ恥ずかしい」