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そんなことがあった3日後のことだった。
優莉奈がすっかり寝静まった夜の10時ごろ、優莉奈の両親がリビングで小声の雑談をしていた。

「来月には引っ越しだ。そろそろ挨拶まわりのことを考えないと」

「そうね。優莉奈が小学校へ上る前にいい物件が見つかってよかったわ」

そんな会話をしていることは、夢の中でイチゴキャンディーを食べている優莉奈には知るよしもなかった。