初恋婚〜幼馴染のエリート同期と離れられなくなりました~

どんな挨拶をして、どんな風に紹介されるだろうか。
その時にもし結婚なんて話が出たら……。

そう考えた瞬間、また脳裏に自分と俊介の華々しい姿が蘇ってきてしまった。
こんなときになんてことを思い出すの!

自分を叱責して鏡の前で姿をチェックする。
小走りに会社から出ると、約束通りそこには一樹が待っていた。

「お疲れ」
「お、お疲れ様です」

ふたり並んで歩き出すのもいつものことだけれど、なんだか雰囲気が違うことに気がついた。
隣を歩く一樹は無言で前方だけを見ている。

普段は優莉奈の歩幅を気にしてくれるけれど、今日はそんな気配も見せない。
「あ、あの今日はどこへ?」

「その辺のベンチに座って話そう」
そう言うと一樹は歩道の横に設置されたベンチに早々に座ってしまった。

飲食店に行くと思い込んでいた優莉奈はペースを乱されっぱなしだ。