翌日自分のベッドで目覚めた優莉奈はやはりスッキリとした気持ちだった。
昨日の移動で体は疲れているはずなのに、動きは軽快だ。

「あれれ、先輩今日もお肌ツヤツヤですよぉ?」
先に出勤してきていたマイちゃんが優莉奈の肌チェックをしてそう言った。

これはもうすでに恒例行事になっている。
だけど残念。
男性とどうこうあったわけじゃない。
もちろん、わざわざその説明をする気はないけれど。

「そう? 気のせいじゃない?」
軽く受け流すとつまらなさそうに頬をふくらませる。

「ぜぇったいにツヤツヤですって! 私なんて昨日は彼氏に会えなくてボロボロなのにぃ」
「マイちゃんはまだ若いから、彼氏に会わなくたって大丈夫よ」

「本当ですかぁ? 嬉しい!」
座ったまま飛び跳ねそうな勢いで喜ぶマイちゃん。

いつも元気で健康的なマイちゃんは落ち込んでいる姿は今の所みたことがない。
「おはよう」

それから少しして俊介が出勤してきた。