新幹線を使っても行き帰りだけで5時間はかかる。
「俊介はこのまま恋愛がうまく行かなくてもいいの? 梓ちゃんを失ってもいいの!?」

そう言われるとグッと喉に言葉が詰まってしまう。
もちろん梓との関係は良好のまま続けて行きたいと思っている。

けれど早くもその願いは崩れ落ちてしまう寸前だ。
それは優莉奈にとっても同じことだった。

このままじゃ一樹との関係はうまく行かないだろう。
「わかった。それなら今日はもう帰って、明日に備えよう」