一樹の前では絶対にこんなことはしないけれど、俊介が相手ならなんの気兼ねもなくてすむ。
長い間離れていたのに関わらず、ふたりにはずっと一緒にいたような気楽さがあった。
隣りにいてくれると安心感もある。
「実は私の恋愛っていつもこんな感じなんだよね」
もう、なにもかも話してしまいたいという気持ちになって、ため息交じりにつぶやいた。
「そうなのか?」
聞こえていなければ話すのをやめるつもりだったけど、俊介にはちゃんと聞こえていた。
「うん。2年付き合った彼氏に3年目の記念日で振られたりとかさ……ははっ」
思い出して心がカラカラに乾燥してくのを感じる。
あのときの出来事はショックが大きすぎて、なるべく思い出さないようにしてきた。
思い出せば、すぐに心が乾いていくから。
マイちゃんがここにいれば『先輩。ムンクの叫びを灰色にしたような顔になってますよぉ?』と言われていたかもしれない。
そんなことを想像して少しだけ元気が出たとき
「そうか、優莉奈もか」
と、俊介のいかにも深刻そうな声に顔を向けた。
「へ?」
「実は俺もにたようなことばかりで恋愛が全然うまく行かないんだ。2年も付き合ったなんて、俺からみたらすごいけどな」
俊介の方は長くても一ヶ月しか続いたことがないらしい。
それは恋愛とは名ばかりのものだらけなのだそうだ。
長い間離れていたのに関わらず、ふたりにはずっと一緒にいたような気楽さがあった。
隣りにいてくれると安心感もある。
「実は私の恋愛っていつもこんな感じなんだよね」
もう、なにもかも話してしまいたいという気持ちになって、ため息交じりにつぶやいた。
「そうなのか?」
聞こえていなければ話すのをやめるつもりだったけど、俊介にはちゃんと聞こえていた。
「うん。2年付き合った彼氏に3年目の記念日で振られたりとかさ……ははっ」
思い出して心がカラカラに乾燥してくのを感じる。
あのときの出来事はショックが大きすぎて、なるべく思い出さないようにしてきた。
思い出せば、すぐに心が乾いていくから。
マイちゃんがここにいれば『先輩。ムンクの叫びを灰色にしたような顔になってますよぉ?』と言われていたかもしれない。
そんなことを想像して少しだけ元気が出たとき
「そうか、優莉奈もか」
と、俊介のいかにも深刻そうな声に顔を向けた。
「へ?」
「実は俺もにたようなことばかりで恋愛が全然うまく行かないんだ。2年も付き合ったなんて、俺からみたらすごいけどな」
俊介の方は長くても一ヶ月しか続いたことがないらしい。
それは恋愛とは名ばかりのものだらけなのだそうだ。



