押していいのかなぁ…?

ええい、押しちゃえ!


「あってる?これで」


お、送れたぁ…!

(/・ω・)/ニャァ♪ニャァ♪
嬉しすぎてとりあえず、私は謎の行動に出てみた。


ピロン♫
「あってるー」

…え、返信はっや。神ですか?
てか、家着いたの?!待って待って!

「家 チャリ通だからな」


えええ……
私まだ学校から3km位離れた交差点なんだけど……

一人で少し膨れてみても、彼がもう家に着いていることは変わらない。
一人でムスッとメッセージを考えつつ、まさかこうなるなんて、とふと思う。


『あのさ、!』
つい数分前のことだった。
テスト勉強終わりの片付けで、偶然彼と会ったのだ。

『?…あぁ、月野さんか。どしたん?』
話聞こかみてぇなこと言ってんじゃねぇよ。

『あのさぁ、TEL番とか、交換してくれたりしない?』
私が聞くと、彼は。

『いいよ』
『やっぱダメだよNE…ん?』
『ほいこれ。あ、鳴らしてみて』

校則違反ですがな。生活委員やろうが、お主。
呆気に取られつつ、携帯の番号を押し、発信する。
『『…』』
ピルルルルルル。ピルルルルルル。

『あ、ほら鳴った。あげるよ。』
『ありがと…』
お礼を言おうと顔をあげると、彼はもう駐輪場へと行っていた。
ひゅーるりー。さながら気分はフラれた女だ。
いや、どっちかって言うと、フラれた方ではないと思うけどね、うん。