「うそだよ。しっかり者で頼りにしてるよ」 「えーそうかな……」 「ほんとだから。ね?機嫌直して?」 コテンと首を傾げて子犬みたいに見つめる冬弥。私はその仕草に負けて――。 「今回は……許す」 「やった!」 ギュッ! 「っ!」 ドンッ! 「あっ……ごめん」 急に抱き着かれたことにびっくりして冬弥を押し退けてしまった。