甘すぎる嘘でからかう御曹司様、私と結婚して下さいますか?

「俺と結婚してくれるなら、美都ちゃんの実家にもちゃんと融資するよ?」

急すぎる話。

受け入れるのは難しい・・・けど・・・・

そんな気持ちの中で、美玲は決意したんだ。

今、妹を助けられるのは私しかいない。


「本当にいいんですか・・・?」


「もちろん」


そう言うと、その男性は婚姻届を取り出した。

「ほら、ここにサインして。あ、俺の名前は本多 春矢《ほんだ はるや》ね」

「もう婚姻届出すんですか・・・!?」

「物事は早い方がいいでしょ?それに、美玲ちゃんを助けたくないの?」

妹の名前を出されれば、断ることなんて出来なくて。

私はそっとペンを持ち、名前を書いた。

「うん、ありがとう。美都ちゃん」

「本多さんは本当に私と結婚してもいいんですか・・・?」