王妃は広げていた羽扇をぴしゃりと閉じると、よく通る声で言い放った。
「セレーナ、貴女はフェルナンの婚約者にはふさわしくありません。よって、今ここで婚約破棄を命じます!」
「な……! 母上!!」
王妃の突然の破談宣言に、慌てるフェルナンとざわつく人々。
一方のベアトリスは「そうなると……私の恩赦はどうなっちゃうの?」と疑問に思った。
内心首を傾げていると、フェルナンが別れを惜しむようにさり気なくベアトリスの肩を引き寄せて囁く。
「おい! お前も母上の説得に協力しろ!」
「えぇっ、私が!? 『はい』と『すみません』以外しゃべれないのに、いったいどうしろと言うのよ!」
「破談になれば身代わり契約も白紙。問答無用で鉱山に逆戻りだぞ!」
(なんですって!?)
それはまずい。とてもまずい!
なんとかして王妃を説得し、フェルナンとセレーナの婚約を継続させなければ。
思案するベアトリスに、王妃が優しく語りかけてきた。
「相応の慰謝料は差し上げますから、安心なさい。嫁ぎ先が心配なら、それもわたくしが面倒を見てあげましょう。貴女にとっても悪い話ではないと思うけれど?」
王妃の言葉には迷いがなく、決意の固さが窺える。
このままでは再びの鉱山送り、絶体絶命の大ピンチ──!
(どうすればいいのっ!?)
「セレーナ、貴女はフェルナンの婚約者にはふさわしくありません。よって、今ここで婚約破棄を命じます!」
「な……! 母上!!」
王妃の突然の破談宣言に、慌てるフェルナンとざわつく人々。
一方のベアトリスは「そうなると……私の恩赦はどうなっちゃうの?」と疑問に思った。
内心首を傾げていると、フェルナンが別れを惜しむようにさり気なくベアトリスの肩を引き寄せて囁く。
「おい! お前も母上の説得に協力しろ!」
「えぇっ、私が!? 『はい』と『すみません』以外しゃべれないのに、いったいどうしろと言うのよ!」
「破談になれば身代わり契約も白紙。問答無用で鉱山に逆戻りだぞ!」
(なんですって!?)
それはまずい。とてもまずい!
なんとかして王妃を説得し、フェルナンとセレーナの婚約を継続させなければ。
思案するベアトリスに、王妃が優しく語りかけてきた。
「相応の慰謝料は差し上げますから、安心なさい。嫁ぎ先が心配なら、それもわたくしが面倒を見てあげましょう。貴女にとっても悪い話ではないと思うけれど?」
王妃の言葉には迷いがなく、決意の固さが窺える。
このままでは再びの鉱山送り、絶体絶命の大ピンチ──!
(どうすればいいのっ!?)



