ユーリスが近衛騎士を率いて厳戒態勢を敷いてくれているおかげで、身の危険を感じることもない。この上なく順調だ。
(よしよし、良い調子! どうかこのまま、なにごともなく終えられますように)
そう思っていると、フェルナンが貴族らと談笑している隙を狙って、ご令嬢が数人こちらに近づいてきた。
「ごきげんよう、セレーナ様。その後、お加減はいかがかしら?」
「ご心配……ありがとうございます……もう良くなりました……」
「そう? でもまだ顔色が悪そうよ。物騒な目に遭われて、ろくに眠れていないのでしょう? 公務と聖女の仕事も欠席しがちだとか、心配ですわ」
気遣っているように見せかけて、チクチク嫌みを言ってくるこの令嬢は、たしか王妃派閥に属する貴族の娘。
(セレーナが婚約者の座を降りれば、自分にお鉢が回ってくるとでも思っているのかしら)
さすが貴族の思惑渦巻く王宮。それぞれが、なんらかの意図を持って話しかけてくる。
中には本心から気遣ってくれる人もいるが、大多数はセレーナの失態をあげつらい、フェルナンとの仲を引き裂こうとする者ばかり。
(よしよし、良い調子! どうかこのまま、なにごともなく終えられますように)
そう思っていると、フェルナンが貴族らと談笑している隙を狙って、ご令嬢が数人こちらに近づいてきた。
「ごきげんよう、セレーナ様。その後、お加減はいかがかしら?」
「ご心配……ありがとうございます……もう良くなりました……」
「そう? でもまだ顔色が悪そうよ。物騒な目に遭われて、ろくに眠れていないのでしょう? 公務と聖女の仕事も欠席しがちだとか、心配ですわ」
気遣っているように見せかけて、チクチク嫌みを言ってくるこの令嬢は、たしか王妃派閥に属する貴族の娘。
(セレーナが婚約者の座を降りれば、自分にお鉢が回ってくるとでも思っているのかしら)
さすが貴族の思惑渦巻く王宮。それぞれが、なんらかの意図を持って話しかけてくる。
中には本心から気遣ってくれる人もいるが、大多数はセレーナの失態をあげつらい、フェルナンとの仲を引き裂こうとする者ばかり。



