年齢以上に自分を大きく見せるため、虚勢を張り、わざと尊大に振る舞っていた部分もある。
聖女仲間が流行の恋愛小説や恋バナで盛り上がっているのを見るたび、口では「くだらないわ」と言いつつ、本心では会話に混ざりたくて仕方なかった。
「べっ、べべべ、別にぃ? ロマンチストじゃないわ! 恋愛小説とか恋バナとか、全然! まったく! これっぽちも興味ありませんから!」
「顔が真っ赤ですよ。ふふ、いいじゃないですか、可愛らしい趣味だと思いますけど」
「~~~! だから、違うってば! そっ、それで、駆け落ちじゃないなら、どうして私が王都へ戻れるの?」
「すみませんが、俺の口からは申し上げられません。詳細な内容は、フェルナン殿下が自ら説明なさるとのことです」
「フェルナン殿下が……?」
フェルナン・サンドール第一王子。
ベアトリスの言い分もろくに聞かないまま、この大鉱山に追放した張本人が、今更なぜ自分を王都に召喚するのか。
正直、全く信用できないし、やっかい事の匂いがぷんぷんする。
聖女仲間が流行の恋愛小説や恋バナで盛り上がっているのを見るたび、口では「くだらないわ」と言いつつ、本心では会話に混ざりたくて仕方なかった。
「べっ、べべべ、別にぃ? ロマンチストじゃないわ! 恋愛小説とか恋バナとか、全然! まったく! これっぽちも興味ありませんから!」
「顔が真っ赤ですよ。ふふ、いいじゃないですか、可愛らしい趣味だと思いますけど」
「~~~! だから、違うってば! そっ、それで、駆け落ちじゃないなら、どうして私が王都へ戻れるの?」
「すみませんが、俺の口からは申し上げられません。詳細な内容は、フェルナン殿下が自ら説明なさるとのことです」
「フェルナン殿下が……?」
フェルナン・サンドール第一王子。
ベアトリスの言い分もろくに聞かないまま、この大鉱山に追放した張本人が、今更なぜ自分を王都に召喚するのか。
正直、全く信用できないし、やっかい事の匂いがぷんぷんする。



