【書籍1巻発売&コミカライズ進行中】悪女の汚名返上いたします!

 罪人の自分が、ここを出て王都に……?
 
「そっ、それって脱走? いいえ、まさか……駆け落ちってこと!? だ、ダメよ。貴方に迷惑かけちゃうわ!」
 
 ベアトリスは思わずベッドから飛び起きて「ダメよ。ダメダメ」と首を大きく横に振る。
 
 それを見たユーリスが、ふっと微笑んだ。そのまま、珍しく声を上げて爆笑し始める。
 
「なによ、なんでそんなに笑うのよ」
 
「いや、すみません。あまりに予想外のことを言われたので。そうか、駆け落ちか。君って、以外にロマンチストなんだな。神殿でお仕えしていた頃は気付かなかった」
 
 ロマンチストと言われて、ベアトリスの顔が一気に熱くなった。
 
 なにを隠そうベアトリスは、幼少期から大の恋愛小説好き。
 ロマンチックな物語は大好物だ。
 
 特に、騎士と姫の甘く切ない身分差の恋や、思い合うふたりが障害を乗り越え結ばれる王道ストーリーは大好き。

 しかし、『伯爵令嬢、そして聖女として威厳ある振る舞いをしなさい』という両親の言いつけを守り、これまで年相応の趣味はひた隠しにしてきた。