バッカスはベッド脇の椅子に腰掛けると、ズズッと鼻を鳴らしてすすり泣いた。
「助けに来てくれて、本当にありがとう……嬢ちゃんは、すごい聖女さまだ」
「おおげさよ」
「いいや、大げさじゃない。わしは仲間たちから聞いたんじゃ。他の聖女さまが『無理だ』と言って見捨てようとする中、お嬢ちゃんだけが助けに来てくれたと。こんな老いぼれのために……感謝してもしきれんよ」
「だって、恩人を助けるのは当然でしょう?」
「はて? わしは恩人と言われるようなこと、したかの?」
不思議そうに首を傾げるバッカスに、ベアトリスは自らの過去を打ち明けた。
「私ね、自分では一生懸命頑張っていたつもりなのに、今まで感謝されたり褒められたりすることが、あまりなかったの」
神殿では周囲との間に壁を作り、人を寄せ付けず。
ここに来てからも、仲間の裏切りと脱走計画の失敗により猜疑心が一層強くなり、ますます人付き合いが嫌になっていた。
さらに追い打ちをかけるように神聖力も弱まり……。
人生すべてに絶望していた時、バッカスはベアトリスを励まし、勇気づけてくれた。
──『アンタは本当にすごい聖女様だ! ありがとう』
──『まだまだ人生やり直せるよ』
「バッカスの言葉で、私は救われたわ。貴方は私の恩人よ、ありがとう」
「お嬢ちゃん……」
「ふふっ、ようやくお礼が言えたわ」
「助けに来てくれて、本当にありがとう……嬢ちゃんは、すごい聖女さまだ」
「おおげさよ」
「いいや、大げさじゃない。わしは仲間たちから聞いたんじゃ。他の聖女さまが『無理だ』と言って見捨てようとする中、お嬢ちゃんだけが助けに来てくれたと。こんな老いぼれのために……感謝してもしきれんよ」
「だって、恩人を助けるのは当然でしょう?」
「はて? わしは恩人と言われるようなこと、したかの?」
不思議そうに首を傾げるバッカスに、ベアトリスは自らの過去を打ち明けた。
「私ね、自分では一生懸命頑張っていたつもりなのに、今まで感謝されたり褒められたりすることが、あまりなかったの」
神殿では周囲との間に壁を作り、人を寄せ付けず。
ここに来てからも、仲間の裏切りと脱走計画の失敗により猜疑心が一層強くなり、ますます人付き合いが嫌になっていた。
さらに追い打ちをかけるように神聖力も弱まり……。
人生すべてに絶望していた時、バッカスはベアトリスを励まし、勇気づけてくれた。
──『アンタは本当にすごい聖女様だ! ありがとう』
──『まだまだ人生やり直せるよ』
「バッカスの言葉で、私は救われたわ。貴方は私の恩人よ、ありがとう」
「お嬢ちゃん……」
「ふふっ、ようやくお礼が言えたわ」



