このままここに居たら、土砂で生き埋めになる。
早く立ち上がって逃げなきゃ。早く、早く──!
分かっているのに、眼前に迫る死の恐怖で身体が言うことをきかない。
さらに追い打ちをかけるように、身体強化の聖魔法が完全に切れた。
老人とはいえ男性ひとり分の重さに耐えきれず、バタリと倒れ込む。
────死ぬ。
思考が絶望に塗りつぶされた瞬間、背負った重みがふっと消え、身体が一気に軽くなった。
それと同時に、切羽詰まった男の声が耳に飛び込んでくる。
「なにしてる! 走れ!!」
顔をあげれば、「早く!!」と叫びながらバッカスを背負うユーリスがいた。
ドドドド──という爆音とともに、背後から土砂が迫りくる。
ベアトリスは必死に走って走って、走って!
ユーリスの背中を追いかけて無我夢中で出口を目指す。
あと少しで外に出られると思った時、砂に足を取られて身体が傾いた。
(もう、ダメ……!)
倒れ込み、諦めかけたその瞬間、ぐいっと力強く腕を掴まれ、勢いよく引き上げられた。
ついに転がるように外に飛び出して、薄暗闇に慣れた目が太陽のまぶしさに眩んだ。
「ぅ……」
うめき声をあげて顔をあげると、ベアトリスはユーリスに抱きしめられる形で地面に倒れ込んでいた。
「……あっ、バッカスは!?」
「無事ですよ、ほら」
ユーリスが指し示す方向に視線を向けると、担架で急ぎ運ばれていくバッカスの姿が見えた。
(ああ、良かった。助かったのね……)
早く立ち上がって逃げなきゃ。早く、早く──!
分かっているのに、眼前に迫る死の恐怖で身体が言うことをきかない。
さらに追い打ちをかけるように、身体強化の聖魔法が完全に切れた。
老人とはいえ男性ひとり分の重さに耐えきれず、バタリと倒れ込む。
────死ぬ。
思考が絶望に塗りつぶされた瞬間、背負った重みがふっと消え、身体が一気に軽くなった。
それと同時に、切羽詰まった男の声が耳に飛び込んでくる。
「なにしてる! 走れ!!」
顔をあげれば、「早く!!」と叫びながらバッカスを背負うユーリスがいた。
ドドドド──という爆音とともに、背後から土砂が迫りくる。
ベアトリスは必死に走って走って、走って!
ユーリスの背中を追いかけて無我夢中で出口を目指す。
あと少しで外に出られると思った時、砂に足を取られて身体が傾いた。
(もう、ダメ……!)
倒れ込み、諦めかけたその瞬間、ぐいっと力強く腕を掴まれ、勢いよく引き上げられた。
ついに転がるように外に飛び出して、薄暗闇に慣れた目が太陽のまぶしさに眩んだ。
「ぅ……」
うめき声をあげて顔をあげると、ベアトリスはユーリスに抱きしめられる形で地面に倒れ込んでいた。
「……あっ、バッカスは!?」
「無事ですよ、ほら」
ユーリスが指し示す方向に視線を向けると、担架で急ぎ運ばれていくバッカスの姿が見えた。
(ああ、良かった。助かったのね……)



