【書籍1巻発売&コミカライズ進行中】悪女の汚名返上いたします!

 食事と入浴を済ませベッドに寝そべると、すぐさま眠気がやってきた。
 
 不安と心配は尽きないけれど、明日のことは明日考えよう……。

 抗えない睡魔に捕らえられたベアトリスは、朝までぐっすりと眠った。

 
 だが、ほっと安らいだのも束の間。
 翌日、今後について話し合っていたベアトリスとブレア兄弟の元に、早馬で驚くべき知らせがもたらされた。

「差出人は、フェルナン殿下だ」
 
 書簡を読みながらルーカスが形の良い眉根を寄せる。
 
 すかさずユーリスが「殿下はなんと言ってきているのです?」と兄に尋ねた。
 
「『罪人ベアトリス・バレリー元伯爵令嬢が脱走した。各領主はくまなく領内を捜索し報告すること。なお罪人が見つかるまで聖女の派遣は差し止める』と、フェルナン殿下が(おお)せだ」
 
「そんな……」
 
(聖女の派遣を止められたら、ブレア領の人々に迷惑がかかってしまう。私が、ここにいるせいで……)

 罪悪感に駆られ青ざめるベアトリスの横で、ユーリスの部下が駆け寄ってきて告げた。