【書籍1巻発売&コミカライズ進行中】悪女の汚名返上いたします!

「ポールとセレーナが暗殺傭兵と繋がっているのなら、奴らを追い詰める手段はある」

「ほんと? 良かった……」

「この状況を逆転させる起死回生の策を練ろう」

「ええ!」

 ユーリスと向かい合って話していると、ふいに視線を感じてベアトリスは正面に顔を向けた。
 
 ルーカスが頬杖をつき、ニコニコ笑いながらこちらを眺めている。

 ユーリスが「なんです、兄上?」と尋ねれば、ルーカスは嬉々として「いやぁ~、とってもお似合いだねぇ」と更に笑みを深めた。

「ベアトリス嬢は逆境にも負けず前向きで、本当に素敵だね。さすがは僕の弟が選んだ女性だ」
 
「兄上! 余計なことを言わないでください」
 
 うんうんと頷くルーカスを、ユーリスがなぜか若干焦りながらたしなめる。
 
(弟が選んだ女性?……ってつまり、騎士として守るべき人を選んだってことよね?)

 ベアトリスが内心そう結論づける一方で、兄弟は机越しに身を乗り出し、なにやら潜めた声でコソコソ話し合っている。

「てっきり二人は恋人同士だとばかり……え? 違うのかい?」