「うん、あの子、見るからに仕草というか目つきが怪しかったの。私の着替えを手伝い始めた時点で『あぁ、この子、盗み癖があるな~』ってすぐに気付いたわ。いわゆる【スリ目】ってやつ」
「スリ目? 俺には、ごく普通に見えましたが……」
「大鉱山には、手癖の悪い囚人がゴロゴロいたのよ。診察室の物を盗まれたら私が看守に怒られるから、警戒しているうちに、なんとなく窃盗犯の仕草を見抜けるようになって……といっても、ほぼ勘のようなものだけど」
「なるほど。今回はその勘がマリアに反応したと?」
「ええ。だから試しに『毒虫』の話をしてみたの」
すると彼女は、まさか自分が疑われていると思わず、一般人が知るはずのない『アカムカデ』という単語をポロッとしゃべってしまった。
そこでベアトリスは、追跡魔法をかけたリボンをあえて盗みやすい化粧台の上に放置し、自分は浴室へ。
たかがリボンとはいえ、上質な絹に金の刺繍が施された高価な逸品。
盗み癖のある彼女は必ず食いつくと思ったのだ。
「スリ目? 俺には、ごく普通に見えましたが……」
「大鉱山には、手癖の悪い囚人がゴロゴロいたのよ。診察室の物を盗まれたら私が看守に怒られるから、警戒しているうちに、なんとなく窃盗犯の仕草を見抜けるようになって……といっても、ほぼ勘のようなものだけど」
「なるほど。今回はその勘がマリアに反応したと?」
「ええ。だから試しに『毒虫』の話をしてみたの」
すると彼女は、まさか自分が疑われていると思わず、一般人が知るはずのない『アカムカデ』という単語をポロッとしゃべってしまった。
そこでベアトリスは、追跡魔法をかけたリボンをあえて盗みやすい化粧台の上に放置し、自分は浴室へ。
たかがリボンとはいえ、上質な絹に金の刺繍が施された高価な逸品。
盗み癖のある彼女は必ず食いつくと思ったのだ。



