王妃に背を向け、こちらを見たフェルナンが──余計な口を挟むな、とばかりに睨み付けてくる。だがベアトリスも負けじと目で訴えかけた。
──貴女の愛する優しくて慈悲深いセレーナなら、きっとこう言うでしょう?
「殿下を誰より愛していらっしゃる王妃様が、卑劣な手段でわたしたちの仲を引き裂こうとするはずがありません……! すべて……わたしが悪いのです……」
王妃は真意を探るように、ジッとこちらを見つめていた。
ベアトリスはその視線を真正面から受け止める。
「これまでのわたしは、弱く臆病で、殿下の婚約者にふさわしい人間では、ありませんでした……。この一週間、懸命に努力しましたが、ご期待に添える働きができず……申し訳ございません」
自らの未熟さを真摯に謝罪し、深々と頭を下げながら告げた。
「わたしは……愛する殿下のために……身を……引きます……!」
乾いた目元をハンカチで押さえながら、ベアトリスは小刻みに肩を震わせる。
(もうこれしか思い付かないわ)
──必殺! 泣き落とし作戦!!!
──貴女の愛する優しくて慈悲深いセレーナなら、きっとこう言うでしょう?
「殿下を誰より愛していらっしゃる王妃様が、卑劣な手段でわたしたちの仲を引き裂こうとするはずがありません……! すべて……わたしが悪いのです……」
王妃は真意を探るように、ジッとこちらを見つめていた。
ベアトリスはその視線を真正面から受け止める。
「これまでのわたしは、弱く臆病で、殿下の婚約者にふさわしい人間では、ありませんでした……。この一週間、懸命に努力しましたが、ご期待に添える働きができず……申し訳ございません」
自らの未熟さを真摯に謝罪し、深々と頭を下げながら告げた。
「わたしは……愛する殿下のために……身を……引きます……!」
乾いた目元をハンカチで押さえながら、ベアトリスは小刻みに肩を震わせる。
(もうこれしか思い付かないわ)
──必殺! 泣き落とし作戦!!!



