【書籍1巻発売&コミカライズ進行中】悪女の汚名返上いたします!

 しゅんとするベアトリスだったが、ユーリスは特段気にした様子もなく「それでは」と通話を切ろうとした。

 だが、なにかを思い出したようで、ぴたりと手を止め再度こちらを見た後、若干気まずそうに視線をそらす。
 
 いつも目を合わせてハキハキしゃべる人なのに、口ごもるなんて珍しい。

「なにか気になることでもあるのかしら?」

「その……俺も、一応男なので……」

「うん? 言われなくても分かっているわ」

 中性的な美貌の持ち主だから「実は俺、女なんです」と言われても、驚きつつも納得しそうな気がするけれど……。
 というか、彼はなにを伝えたいのかしら?

「さっきから横を向いたままモゴモゴしてどうしたの? 私に言いたいことがあるならハッキリ教えて。素直に聞くし、直すよう努力するから」

「分かりました。では恐れながら…………」

 ユーリスはコホンとひとつ咳払いをすると、ためらいがちに告げた。

「男の前でそのような格好は、やめた方がよろしいかと」

「ん? 格好??」

 ベアトリスは首を傾げながら自身の身体を見下ろし──ギョッとした。