「私から離れないでください。諸貴族との交流は私がするので、お嬢様は私の後ろで食事を」
「何それ、私だってお話するくらいできるわ」
「他の男性にお嬢様のお声をお聞かせする義理はありません。お顔もできる限り見せないでください」
「なっ、ここは顔を売る場でしょ!?」
いくら完璧執事のレオが言うことでも、それはおかしくない!?
思わず横目にレオを見れば、無表情で前を見ていたレオは視線を逸らす。
「…ですが、公爵令嬢が愛想を振りまく必要はありません。笑わないでください」
「レディに微笑みは必須ってお母様が仰ってたわよ!」
「社交界では必要ないのです」
「社交界でこそ必要でしょ!」
もう、急になんなの!?
私でも分かるくらい、レオがポンコツになるなんて…。
これは話を変えて、調子を取り戻させないと。



