キミと花火「海のまにまに」

ぺた、ぺた。


足音が静かな夜に響く。


びく、と体を震わせながら振り返る。










月明かりの下。青白い肌。白のワンピース。

一人の少女が、いた。










「…こんなとこで、なに、してるの?」



彼女の唇が動くのを見つめて、言葉に詰まる。



じっと私を見据える目が、どこか、優しい。


「海を、見に」



他人で。すぐに別れ、それぞれの人生を歩むような、ひと。

私は嘘をついた。





君はなにかを取り出した。

「…?」


それは、少し古い花火セット。


そこで、気づいてしまった。






彼女は、コンクリートの上、裸足だった。