まさかあのイケメン男子が【ツインズ】だったなんて……。
しかもあたしが2人の付き人をしなきゃいけないなんて……。

考えただけでも気が重たくて、あたしは家までどう帰ったかも覚えていなかった。
気が付けば目の前に家があって、玄関を開けるとなにやら聞きなれた音楽が耳に届いてきた。

「ただいまぁ」
そう声をかけながらリビングのドアを開けると、ユズちゃんが少し興奮した様子でBlu-rayに見入っているのが見えた。

「何をそんなに真剣に見ているの?」
と、声をかけるとユズちゃんは「シッ! 黙って」と、人差し指を口元に当てた。
そこまでして見入っているのは一体なんだろう?

と思って画面へ視線を移す。
するとそこにはさっきショッピングモールで見た【ツインズ】のライブ映像が流れていたのだ。